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独立開業行政書士の現実

安易な独立開業は命取り

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巷には、行政書士の成功話が溢れています。

行政書士は年収1千万を稼げる職業

このようなキャッチコピーを目にしたことはありませんでしょうか?

確かに年収1,000万円を超える行政書士は存在しますし、「売れっ子」といわれる行政書士の中には、年収3,000万円を稼ぐような方さえいます。ただし、年収が4桁を超えるような行政書士は、全体のほんの数%にすぎません。むしろ、お客さんの獲得に粉骨砕身しているのにもかかわらず、なかなか売り上げが立たない、そんな行政書士が少なくないのです

長年事務所を経営し、経験や実績を培ってきた行政書士でもそうなのですから、ましてや、独立開業したての行政書士が簡単にお客さんを獲得できるわけがありません。つまり、甘いキャッチコピーにのって、安易に独立開業しても、成功できる可能性は極めて低いのです。

現在、行政書士の独立開業総数は約4万人。一昔前とは異なり、今や開業すればお客さんをとれるという時代ではなくなりました。

年間約1,500名の行政書士が廃業しています

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行政書士は独立開業する人がとても多い業種です。

その理由の一つに、求人が非常に少ないことが挙げられます。求人・転職サイトなどを見ていただければお分かりになると思いますが、行政書士の求人は非常に数が少なく、パイが限られています。そのため、自ら独立開業してお客さんを集めていこうと考える人が多いのです。

また、もう一つの理由に、就職するよりも独立開業した方が高収入が得やすいという点があります。一般企業や大手の行政書士事務所に就職した場合のお給料は、一般的に20万円以下。雇われているからこその安定はあるものの、十分とは言えない給与額を知り、独立開業を選択する人が多いようです。

さて、日本行政書士会連合が発行する「月刊 日本行政」(※)によれば、2012年3月から今年の2月が終わるまでの1年間に開業した行政書士の数は、合計1113人となっています。

しかし、その一方で1年間に「廃業」してしまった人の数は1447人。実は独立開業する行政書士よりも廃業に至ってしまう行政書士の方が多いのです。

では、なぜ廃業してしまう行政書士が多いのでしょうか。

(※)日本行政書士会連合会 公式サイト 月刊 日本行政http://www.gyosei.or.jp/information/organization/publication/back-number.html

開業で失敗しないためには

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司法書士、税理士など、「士」の付く業種の中でも行政書士は特に、廃業率が高いというデータが出ています。その原因として挙げられるのが、「競争率の高さ」です。

行政書士の全国総数は約4万人、その中で生き残っていくためには、さまざまなノウハウと対策が必要になります。市場の小さな業界であれば、ライバルは少なくてすみますが、行政書士の場合はそうもいきません。ライバルよりもアピールできるポイントを探して、どうにかしてお客さんを獲得していかなければならないのです。

しかし、行政書士さんの中には、どうやってお客さんを獲得していけばいいのか分からず、ただ闇雲に営業をかけたり、紹介をお願いしたりという人が少なくありません。そのため、熾烈な生き残り競争に勝てず、廃業に至ってしまうという人が多いというわけなのです。

一般的に、行政書士は3年以内に9割以上が廃業すると言われています。そうならないためにも、独立行政書士の現実をしっかりと受け止め、事前の準備を万全にしておくことが大切です。

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